街路樹について
街路樹は生活者や通行者に潤いと日陰を提供し、その町を訪れた人の印象に強い影響を与える重要な役割を果たすとともに、ヒートアイランド現象の緩和に貢献する、都市の中での数少ない貴重な緑の一つです。
人間の為の生物として、植えられてから枯れるまでのほとんどを人間の為に奉げながら法律上は「道路付属物」という標識や看板と同じ立場です。
『街路樹』(日本造園建設業協会監修、山本紀久著)の中で筆者は、公園や庭園に比べて街路樹を美しく保つことが難しい理由として以下を挙げています。
- 樹木の生育に対してきわめて「多くの制約」を受ける
- 限られた条件に当てはまる「適切な樹種を選び出す」のが難しい
- 「規格の揃った植栽材料」を大量に用意することが難しい
- 街路樹の特性と生理や樹木の生態を熟知した「剪定技術者が少ない」
- 管理者、市民を含めて街路樹を「愛する気持ちが希薄」である
皆さんは街路樹をじっくり御覧になったことはありますか?見上げると電線に触らないように無理に剪定をされ、根元をみると窮屈な植樹桝にむりやり押し込められています。
植付時は余裕があるように見えた植栽帯も成長とともに狭くなり、周辺の縁石や舗装を平気で持ち上げ我々人間に何とかしてくれとアピールしているようです。
また、車道拡幅工事や無電柱化の進展、交通バリアフリー対応改良で周辺を何度も掘り起こされ、せっかく伸長した根をズタズタに切られるなどいつも痛めつけられています。
街路樹の現状
![]() 架線が込み合い、信号の邪魔にもならないように剪定されたケヤキ |
![]() アスファルト舗装の中を伸長するメタセコイアの根 |
![]() 植樹桝を乗り越え、歩車道境界ブロックと舗装の隙間に食い込むユリノキの根 |
![]() 歩道の舗装版を持ち上げるケヤキの根 |
![]() 植栽時の縁石を飲み込み、異常に肥大したルートカラー |
![]() 改良工事の際に切断されたルートカラーからベッコウダケ子実体が発生 |










